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ストリング実証 備忘録 その4

2022年2月18日

こんにちは、幸野です。

全豪オープン2022で優勝したナダル選手は様々なルーティンで有名です。
試合中に飲むボトルの向きからサービスの際の一連の動作まで
長年変わらないなと思いながら試合を観ています。
ちなみにストリングのテンションもいつも25㎏(=約55.116ポンド)にしていると
バボラの公式ホームページの記事に記載されています。

そんなナダル選手が変えたものがあると下記サイトに書いてありました。
ナダル全豪優勝の裏にあった、ガット変更について(RACKET LABO)

数値にすると僅か0.05ミリですが、ストリングの太さの変更がプレーに及ぼす影響は大きいと思います。
細い方がスピードや飛びが良くなるので、それらの要素が重要なサーブや強打の結果に影響が大きくなり、
反対に太い方はアウトが減ると思います。

前回のブログ 実証備忘録 その3 からだいぶ時間が空きましたが、
今回は草トーナメントの試合においてのパフォーマンスから実証結果をご紹介します。
試合なのですぐに切れてしまうハイブリッドではなく、
耐久性を重視して縦横を同じポリエステル・ストリングを張りました。

ポリエステル、リンクス・ツアー17(太さ1.25ミリ)を46で張り上げました。

軽いのに食いつく打球感がとても好きなストリングなのですが、飛びも良いので
試合ではこのセッティングで使用するのはコントロール面で難しさを感じました。

 

次にリンクス・ツアー16(1.30ミリ)を46で張り上げてみました。

ホールド感がすごくあり、飛び過ぎないので安心してラリーできます。
しかしながら、ボールのスピードが出ないのとバウンド後の伸びが無いので主導権を握れません。
そのうち相手がネットプレーに来ると厳しい展開になりました。
ミスしないでラリーしても、当たり前ですがポイントをとれないと勝てません。

どうしたらいいのか? と迷っていると、
数年前に北松戸校の豊田聖矢コーチに張替を依頼された時に
テンションを33ポンドに指定されたのを思い出しました。
藤井コーチも22ポンドという低いテンションで張っています。

試しに二人のテンションを参考に26ポンドでリンクス・ツアー16を張ってみました。
ケガから復帰したペアとダブルス練習会に参加して試したら、これが予想以上に好感触です。

力を入れて振らなくてもスイングの形を崩さなければ、
3~4割の力で7割くらいの力で打ったボールが飛んでいく気がします。
リターンなどの合わせるショットの時には恩恵が大きかったです。
ただし、低いテンションのために強打などはコントロールがかなり難しくなります。
サーブや攻めるボレーを安心して打つためには、練習で打球感に慣れて感覚を高める必要があります。
太さの選択はナダル選手の逆で、1.25から1.30にして安定性を求めました。

かなり思い切った決断になりますが、
打ち負けることが多くなった、またボールが飛ばないなと感じ始めた方は、
テンションを激下げしてみてはどうでしょうか?

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